フエルト・繊維製品の製造加工
信栄フエルト工業株式会社は、フエルト・繊維製品の製造加工メーカーです。豊富な種類のフエルト製品を自社倉庫にて在庫し、社内加工工場を持つ事によりスムーズでスピーディに対応しております。ニーズに合わせてフエルト原反から製造する事も行っております。
フエルトとは
一般的には「羊毛を固めて作った布」という風に認識されているのではないかと思います。
羊毛(ウール)のほか、ウサギなどの獣毛、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、ポリプロピレンなどの化学繊維も素材となります。
プレス、縮絨で固めたフエルトをプレスフエルト、
ニードル針で打ち縮絨させたフエルトをニードルフエルト、
織機により織って製造したフエルトを織りフエルト、
とおおまかに分類されます。
また、風呂敷などの薄い布製品は一般的には不織布と呼ばれております。
クッション性・断熱性・吸水(油)性に優れ、工業部品・建築資材・装飾生地・服飾・楽器・手芸などなど、幅広い業界で欠かせない繊維製品です。
フエルトの種類
-
プレスフエルト
羊毛・レーヨンなどの天然繊維をプレスで固めたフエルト
例:工業用白・原色フエルト・産業用カラーフエルトなど -
ニードルフエルト
ポリエステルなどの化学繊維をニードル(針)打ちで固めたフエルト
例:カラー不織布・耐熱不織布など -
織フエルト
プレス・ニードルなどを用いず、織って仕上げたフエルト
例:クロス生地・ラシャなど
歴史
フエルトの歴史をさかのぼればあまりにも古く、その起源も諸説色々あります。ノアの箱舟の船底に敷かれていたとも伝えられますが、確かめる術はありません。
現存するものでは、近年シルクロード探訪の折りに南シベリア、アルタイ山地で発見された紀元前4~5世紀と推測されるフエルト、これが最も古いものであろうと言われています。
わが国では、正倉院や春日大社にそれと認められるものが残っています。また、1804年長崎の藩主「成瀬因幡守」(なるせいなばのかみ)がシナからフエルト職人を招いた史実も残されています。
フエルトの誕生はこれほど古いにもかかわらず、私たちの暮らしの中にその名を知らしめたのは昭和に入ってから。羊毛フエルトをそこに使った草履が一世を風靡しました。
戦後になって機械化も進み、今日では年間約13,000トンものフエルトが生産されています。その用途もさまざま、防寒性はもとより遮音性、耐熱性、弾力性に優れたフエルトは、更に重要な位置を占めています。
製造工程(プレスフエルト)
陣羽織や砲弾を運ぶ時のパッキングなど、軍事用としての実用化は早く、日露戦争の頃には、たたみ表のゴザの上に牛毛をのせ、弓のようなものでたたいて綿状にし、お湯をかけ、まるめて圧縮する方法をとっていました。
1. 原料
新羊毛・ノイル・回収原料についた油脂分や土砂などを洗い落とします。
2. 調合
洗ってきれいにした原料の品質や長さ、色あいに合わせて、適当な混合率で混ぜます。
3. カード
混ぜ合わせた原料を紡毛機という機械で解きほぐし、薄いラップ状態にします。
4. ハーダー
ラップを数枚重ねて蒸気を当て、熱い鉄板の間で強く圧縮します。
5. 縮絨
せっけん液または酸をかけてから縮絨機に入れ、圧力を加えて一定の硬さ、厚さにします。
6. 染色
縮絨機にかけたものを、規定の色に染め上げます。
7. 樹脂加工
水分を取り除いた後、樹脂成分を加えて丈夫にします。
8. 乾燥
加工したものを、巾を出しながらよく乾燥させます。
9. 毛剪
毛剪機にかけて表面にでた毛羽を刈りそろえます。
10. プレス
熱い鉄でプレスして規定の厚さにのばし、両面を滑らかにします。
11. 検査
厚みや硬さが規定どおりか、また外観上の欠点がないか、慎重に検査します。
当社で行っている加工・販売
さまざまな加工機械を準備し、社内にて加工を行っております。
自社倉庫にて生地を在庫する事により、製品の安定供給に努めております。
また、生地のみの販売も行っております。
詳しくは別ページの解説をご覧ください。